Autonomous Underwater Vehicle (AUV)
米国海洋大気庁(NOAA)海洋探査局は、AUV(autonomous underwater vehicle)を、水中の調査を行うために用いられる無人・無索の機体と説明している。母船とテザーでつながったまま運用される遠隔操作機(ROV)と異なり、AUVは運用者との物理的な接続を持たずに動く。運用者は船上または陸上の施設から機体を事前に設定し、特定の地点へ向かわせて計測や採取の作業を指示する。取得した画像やセンサの情報は、有索のROVのように即時に送り返すのではなく、機内のコンピュータに保持される。
同資料によれば、大半のAUVは専用の電池で推進器とセンサに給電するが、燃料電池や太陽光を用いる機体もある。グライダーのように、重力と浮力を利用して消費電力を抑える設計も存在する。無索であることは通信と給電の制約に直結するため、機体の航続時間と搭載センサの構成が運用の輪郭を決める。
NOAAは用途として、海底の地形図の作成、環境情報の記録、人が残したものの探知、航行上の危険の特定、地質構造の探査、沈船の記録などを挙げている。利点としては、大型船が入れない浅い海域と、潜水士や有索機では届かない深部の双方に到達できること、潜航中は海面の悪天候の影響を受けにくいこと、同じ海域の調査を繰り返す費用を抑えられることが示されている。これらは海洋調査だけでなく、海底インフラの点検や防衛用途で事業が成り立つ根拠にもなっている。