固体に静水圧を加えて相転移を誘起し、吸熱と放熱を生じさせる現象である。Nature Communications に2022年に掲載された研究は、圧力を加えるとエントロピーが減少して熱を放出し、圧力を除くとエントロピーが増加して熱を吸収すると説明する。この吸熱と放熱を繰り返して冷凍サイクルを構成するのがバロカロリック冷却であり、作動物質が固体のまま動作するため気体冷媒を必要としない。同研究はヨウ化アンモニウムに40メガパスカルを加えると相転移温度が室温付近へ移り、可逆的なエントロピー変化が1キログラムあたり約71ジュール毎ケルビン、断熱温度変化が約34ケルビンに達したと報告している。地球温暖化係数の大きい冷媒を用いる蒸気圧縮式の代替として検討されている。