Blood-Brain Barrier (BBB)
血液脳関門(blood-brain barrier、BBB)は、血液と脳組織との間に置かれた選択的な境界である。Fluids and Barriers of the CNS誌が2020年に掲載した総説は、これを血液と脳の界面に位置する特殊化した細胞群が形作る高度に選択的な界面として説明している。
同総説は、血液脳関門を神経血管ユニット(neurovascular unit)として記述する。構成要素は次のとおりである。
同総説によれば、通過の制限は複数の機構によって成り立つ。密着結合が細胞間隙を封じて親水性分子の通過を妨げ、排出トランスポータが異物を血中へ能動的に汲み出す。一方で担体輸送により必要な栄養素は選択的に取り込まれる。
この選択性は脳を血中の毒物から守る一方で、中枢神経系を標的とする薬剤の到達を妨げる。関門を越えて薬剤を運ぶ手段の開発が、中枢神経系創薬の主要な課題のひとつとなっている領域である。