ブレイトンサイクル

Brayton Cycle

気体を作動流体として、圧縮・加熱・膨張・排熱の四つの過程で仕事を取り出す熱力学サイクルである。ガスタービンや航空エンジンの基本サイクルであり、蒸気系の設備を必要としない点がランキンサイクルとの構成上の違いとなる。超臨界CO2を作動流体とする閉ループ型の発電サイクルとしても開発が進む。

詳細

概要

ブレイトンサイクルは、圧縮・加熱・膨張・排熱の四つの過程からなる熱力学サイクルであり、気体を作動流体とする発電・推進システムの基礎となる。空気を吸い込んで圧縮し、燃焼や熱交換で加熱したうえでタービンを回して膨張させ、残熱を排出するという流れをとる。蒸気を作動流体とするランキンサイクルと対比され、蒸気系の配管・復水設備を必要としない点が構成上の違いとなる。

技術的な要点

作動流体を系外に排出する開放型と、閉ループ内で循環させる閉サイクル型がある。米国エネルギー省NETLは、超臨界CO2を作動流体とする非凝縮型の閉ループブレイトンサイクルを取り上げ、二つの実装方式を整理している。間接加熱型では熱交換器を介して作動流体を加熱し、燃焼ガスと作動流体を分離する。直接加熱型では燃料と酸素の燃焼で生じたCO2と水蒸気の混合物を直接作動流体とし、冷却後に高純度CO2を分離して利用・貯留に回せる。いずれの方式も回収器(リキュペレータ)で排熱を回収して効率を高め、水消費の少ない乾式冷却が可能とされる。

産業での位置づけ

ガスタービンとして航空エンジンおよび火力発電で長い実績があり、その成熟した機器を熱源だけ置き換えて利用しようとする設計思想が、原子力を含む新しい熱源との組み合わせで検討されている。