Brushless DC Motor (BLDC)
ブラシレスDCモーターは、永久磁石のロータと巻線(コイル)のステータからなる直流モーターである。日本電産の技術解説では、コイルが回転する一般的なDCモーターと異なり回転する部分が逆であり、コイルが回転しないためブラシと整流子が不要になると説明されている。
コイルへの通電の切り替えは、半導体素子で構成した駆動回路が担う。切り替えの位相を決めるにはロータの回転位置を知る必要があり、ホール素子などのセンサを用いる方式と、巻線に生じる誘起電圧から位置を推定するセンサレス方式がある。同解説では、ブラシレスDCモーターは半導体デバイスの発展とともに実用化が進み、専用の駆動回路なしには回転しないとされる。機械的な摩耗部品がないことから、寿命、効率、静粛性の面で有利になる。
ドローンのプロペラ駆動、ロボットの関節、無人システムの動力など、重量と電力に制約のある用途で標準的に用いられる。出力密度は永久磁石の磁気性能に左右されるため、希土類磁石の供給網が調達上の制約になりやすい。
巻線の温度上限(絶縁クラス)と磁石の耐熱グレードが連続定格を決めるため、放熱設計と使用温度の想定が仕様上の要点になる。