Carbon Fiber Reinforced Plastic (CFRP)
CFRPは、細く強い炭素繊維の束をプラスチック樹脂で覆い固めた複合材料である。炭素繊維には強度に優れるPAN系と剛性に優れるピッチ系があり、母材となる樹脂は熱硬化性と熱可塑性のどちらも用いられる。
産総研の解説によれば、CFRPは鋼の4分の1以下の重さでありながら引張強度は数倍あり、腐食せず、温度や湿度が変化しても性質が安定している。課題はリサイクルにある。繊維と樹脂が一体化しているため両者の分離が難しく、回収と再生の仕組みが整っていない。加えて再生材の品質がばらつくため、使う側が再利用に踏み切りにくい。産総研はフラグメンテーション試験法を改良し、2025年にISO 19350として国際規格化された手法で、再生炭素繊維の品質を評価できるようにしている。
航空機ではボーイング787に大きく採用され、自動車ではトヨタの燃料電池車に使われている。ほかに風力発電のブレード、スポーツ用品、建築・インフラ分野にも広がる。世界のCFRP向け炭素繊維の5割超を日本企業が供給しており、素材そのものよりも成形技術とリサイクル技術に投資の焦点が移りつつある領域である。