Data Assimilation
データ同化は、気象観測と短期予報を組み合わせ、予報モデルを初期化するための最良の大気状態を求める処理である。欧州中期予報センター(ECMWF)の解説では、直前のモデル予報と新たに受信した観測を比較し、観測を反映するようにモデルの状態を更新して次の予報を開始する、という手順を繰り返すと説明されている。
この循環では、観測によって更新された状態を解析(analysis)、解析を作る際に用いる短期予報を背景場(background)と呼ぶ。ECMWFは51個の低解像度4次元変分法(4D-Var)同化系からなるアンサンブル同化(EDA)を運用し、観測とモデルの双方に摂動を与えることで解析の不確実性を見積もる。入力となる全球観測網は、衛星搭載測器、地上気象観測所、船舶、ブイなどから構成される。
観測が少ない領域では解析の不確実性が大きくなるため、新しい観測手段の追加は予報精度に直結する。近年は機械学習を用いた予報モデルが実用化しつつあり、同化処理そのものをデータ駆動で行う試みも現れている。
同化に用いる観測は誤差特性が既知である必要があり、新しい観測手段を導入する際は品質管理と誤差モデルの整備が前提となる。