指向性エネルギー堆積

Directed Energy Deposition (DED)

ノズルから供給した材料を、レーザや電子ビームなどの指向性エネルギーで溶融しながら対象面に堆積させ、層を積み上げる積層造形方式。金属粉末はシールドガスとともにノズルから流出し、ビームで加熱された面に接触して溶融、凝固して層を形成する。粉末床を敷かず対象物の表面に直接材料を供給する点が特徴である。

詳細

概要

NIST の説明では、指向性エネルギー堆積は材料を層ごとに積み上げる方式であり、ノズルが材料を供給すると同時に、レーザや電子ビームなどの指向性エネルギービームで対象面上の材料を溶融させる。溶融した材料が冷却して固体の部品になる。粉末床を敷いてから溶融させる方式とは異なり、対象物の表面に直接材料を供給しながら造形が進む。

技術的な要点

エネルギー源は主にレーザまたは電子ビームで、材料の流れに沿ってシールドガスが流れ、溶融池を保護するとともに熱環境に影響を与える。NIST がシュリーレン法で可視化した観察では、金属粉末粒子はシールドガスとともにノズルから流出し、レーザが表面を加熱して溶融させ、粒子は接触と同時に溶融して堆積層として凝固する。スパッタ(高温または溶融した粒子の飛散)は、シールドガスの流れやプロセスパラメータの影響を受ける現象として挙げられており、熱制御と材料の一貫性が技術的な論点となる。

産業での位置づけ

対象面へ直接堆積するという性質から、粉末床溶融結合とは適用領域が分かれる。溶融池の監視、ノズルとガス流の設計、経路生成が造形品質を左右し、これらを扱う装置・計測技術がディープテック領域の投資対象になっている。