Directed Energy Weapon (DEW)
指向性エネルギー兵器(DEW)は、集束した電磁エネルギーを目標に向けて照射することで効果を及ぼす兵器の総称である。米政府説明責任院(GAO)の技術解説では、高エネルギーレーザ、ミリ波兵器、高出力マイクロ波兵器がこの範疇に含まれるとされる。
GAOによれば、高エネルギーレーザは赤外から可視域の細いビームを用い、出力は1キロワットを超え、鋼材を溶融させうる。ミリ波や高出力マイクロ波はより広いビームを形成し、複数の目標に同時に作用しうるが、味方と敵対目標を区別できないという制約がある。効果は大気条件に強く依存し、霧や嵐はレーザの射程とビーム品質を低下させる。一方で弾薬を必要としないため連続的な射撃が可能であり、目標への到達が光速であることから交戦の反応時間が短い点、出力を調整して非致死的な抑止から破壊までを段階的に選べる点が利点として挙げられる。
GAOは、米軍が年間およそ10億ドル規模をDEWの研究に投じ、2014年以降は主に対ドローン用途で試作機の試験が行われてきたとしている。ドローンの安価さに対して従来のミサイル迎撃は費用対効果が悪く、1射あたりのコストを下げる手段としてレーザ方式の実用化が進められている。