Dynamic Map
ダイナミックマップは、内閣府のSIP自動走行システム(SIP-adus)が整理した概念で、「高精度3次元地図情報と、様々な主体が所有し時間とともに変化する位置特定可能な動的データとを紐づけルールを定めることにより、整合的に活用する、という概念」と定義されている。単一の地図製品ではなく、静的な基盤地図と多様な動的情報を結合するための枠組みを指す。
基盤となる高精度三次元地図情報は、自車位置の推定、道路構造や交通規則の取得、障害物検出の基準として用いられる静的情報である。その上に、変化速度に応じて準静的情報、準動的情報、動的情報が重ねられる。動的データはカメラやレーダなどの車載センサ、路側の道路交通インフラなどから取得され、自動運転システムが自車位置と周辺交通環境を高精度に把握するために統合される。実用上は、地図の鮮度管理、差分更新、座標系と識別子の統一、複数事業者が保有するデータの相互運用ルールが課題となる。
日本では地図基盤の共通化を目的とした整備が進み、高速道路から一般道へと対象範囲が拡大している。自動運転トラックの幹線輸送のように走行経路が限定される用途では、あらかじめ整備した高精度地図の効果が大きく、車載センサのみに依存しない冗長な自己位置推定の実現手段となる。