Electroanatomic Mapping (EAM)
電気解剖学的マッピングは、英語版Wikipediaの記述によれば「心臓電気生理検査の際に、ヒト心臓の三次元モデルを作成する手法」である。カテーテル先端の空間位置を磁場やインピーダンスによって計測し、同じ点で得た心内電位や興奮到達時間を紐づけることで、解剖形状と電気的情報を重ねた地図を構築する。
システムは心腔内でカテーテルを三次元的に位置標定し、ナビゲーション装置として機能する。各点で電位の振幅(ボルテージマップ)と興奮到達時刻(アクチベーションマップ)を記録し、瘢痕領域や異常伝導路を色分けして表示する。三次元モデル上でリアルタイムに可視化することで、透視(X線)の使用時間を削減できる。アブレーション時には、専用カテーテルの位置と向きを実時間で表示し、標的への正確な通電を支援する。マッピングの精度は電極間隔と取得点数、すなわち空間分解能とサンプル密度に依存するため、多電極カテーテルによる高密度マッピングや、自動取得アルゴリズムの開発が進んでいる。
カテーテル、記録装置、解析ソフトウェアを組み合わせた統合システムとして提供され、不整脈治療のワークフローの中核をなす。心房細動のように興奮が複雑で不規則な不整脈では従来手法の分解能が不足するため、電極高密度化と信号解析アルゴリズムの高度化が主要な開発テーマとなっている。