Electroencephalography (EEG)
脳波検査は、脳の電気的活動を調べる基本的な手法である。電極は、その下にある大脳皮質の神経細胞が生み出す電位を測定し、記録される波形は、同期して発火する皮質領域における興奮性シナプス後電位と抑制性シナプス後電位の加算を反映する。頭皮電極の配置には国際10-20法が広く用いられ、成人では基準電極と接地電極を含めて21個以上を配置するのが標準的な構成である。
測定対象の電位は微小であるため、差動増幅とフィルタ処理を経て記録する。導出の組み合わせ(モンタージュ)を切り替えることで、活動の起源となる部位を推定する。時間分解能はミリ秒単位で高く、画像診断では捉えられない一過性の電気的異常を検出できる点が特徴である。一方で頭蓋骨と頭皮による減衰と空間的なぼけがあるため、空間分解能は相対的に低い。近年は電極数を絞った小型システムや、記録データを無線伝送してクラウド側で保管・解析する構成も用いられる。
用途は、発作および発作類似の事象の評価、発作型の分類と起始部位の推定、集中治療下の昏睡患者の評価、脳症や意識変容の評価、脳死判定、麻酔深度の監視に及ぶ。画像診断技術が発達した現在も、発作の評価においては欠かせない検査とされる。医療機器としては、信号取得を担うハードウェアと、判読を支援する解析ソフトウェアの双方が規制の対象となる。