electric Vertical Take-Off and Landing aircraft (eVTOL)
複数の電動ロータで垂直に離着陸する航空機。欧州航空安全機関(EASA)は2019年7月2日に、小型カテゴリのVTOL航空機に対する特別要件 SC-VTOL-01 を発行した。同文書はVTOL航空機を、動力による揚力と制御のために揚力・推力ユニットを用いる重航空機であり、垂直離着陸時に揚力を得るユニットを3基以上持つものと定義する。分散推進である点が従来の回転翼機との区別になる。適用範囲は最大離陸重量3,175キログラム以下、座席数9席以下である。
証明の区分は二つに分かれる。カテゴリEnhancedは、故障後も飛行を継続して安全に着陸できることの実証を求め、市街地上空の運航や旅客の商業運送に必要となる。カテゴリBasicは、制御された緊急着陸ができればよく、着陸時にある程度の損傷を許容する。安全目標は飛行時間あたりの確率で定量化され、破局的な故障についてカテゴリEnhancedは10のマイナス9乗以下、カテゴリBasicは座席構成に応じて10のマイナス7乗から8乗の範囲とされる。これらはCS-25やCS-27といった既存の基準と整合するように設定されている。
機体開発企業の価値は、型式証明のどの段階まで到達しているかでほぼ決まる。目指す区分がBasicかEnhancedかによって必要な冗長設計と検証量が大きく変わるため、事業計画を読む際はまず適用される基準と区分を確認する必要がある。