周波数ホッピング拡散スペクトラム

Frequency Hopping Spread Spectrum (FHSS)

送信に使う搬送波の周波数を、あらかじめ定めた擬似ランダム系列に従って次々と切り替える無線方式である。米国立標準技術研究所(NIST)のSP 800-121 Rev.2は、Bluetoothが伝送にFHSSを用いると述べ、BR/EDR機器では1MHz幅の79の無線チャネルを、データ/音声リンクで毎秒およそ1600回切り替えると説明する。送受信の双方が同じ系列をたどることで通信が成立する。同文書は、FHSSが干渉と伝送誤りを減らす一方、伝送そのものの秘匿性はわずかしか与えないとしている。

詳細

定義

周波数ホッピング拡散スペクトラム(frequency hopping spread spectrum、FHSS)は、送信に使う周波数を次々と切り替えながら通信する拡散スペクトラム方式である。米国立標準技術研究所(NIST)が2017年5月に発行したSP 800-121 Revision 2「Guide to Bluetooth Security」は、Bluetoothが伝送にこの技術を用いると記している。

動作

同文書によれば、Bluetooth Basic Rate(BR)/EDR機器間の通信は1メガヘルツ幅の79の無線チャネルを用い、データおよび音声のリンクでは毎秒およそ1600回の頻度で周波数を切り替える。切り替えの順序はあらかじめ定めた擬似ランダム系列であり、通信する双方の機器が同じ系列をたどる。

効果と限界

同文書は、混雑した2.4ギガヘルツ帯での干渉を避けるうえでこの高速な切り替えが有効であり、干渉と伝送誤りを減らすと述べている。一方で、FHSSそのものが与える伝送の秘匿性はわずかであるとも明記している。秘匿を要する用途では、別途の暗号化と組み合わせて用いられる領域である。