Heat Pump
米エネルギー省は、ヒートポンプについて、熱を直接作り出すのではなく空間の間で熱を移す設備だと説明している。冷蔵庫と同じ原理で電気を用い、冷たい空間から暖かい空間へ熱を移す。季節によって向きが反転し、冷房期には屋内の熱を屋外へ、暖房期には屋外から屋内へ熱を運ぶ。燃焼を伴わないため、建物の熱需要を電力側へ移す手段として扱われる。
同省は主な形式として三つを挙げている。空気熱源型は住宅と屋外の空気との間で熱をやりとりするもので、米国の多くの地域で一般的な選択肢とされる。ダクトレスのミニスプリット型は、ダクトの無い住宅に適し、ベースボード暖房に代わる効率的な手段と位置づけられる。地中熱源型(地熱)は住宅と地中との間で熱をやりとりし、性能は優れる一方で設置費用は空気熱源型を大きく上回るとされる。
効率については、空気熱源型が電気抵抗式の暖房と比べて暖房用の電力を最大75%削減しうるとされる。地中熱源型では高効率機が標準機より61%少ないエネルギーで済むとされ、投資の回収期間は地域の電力価格や助成の有無により5〜10年と見積もられている。住宅の電化を進める事業では、設置費用と回収期間をどう縮めるかが普及の律速になる。