High Numerical Aperture EUV Lithography (High-NA)
EUV露光装置の投影光学系の開口数(NA)を引き上げた世代。ASMLは、NXE系装置の0.33からEXE系で0.55へNAを高めたと説明している。光の波長は13.5nmのまま変えず、開口数を上げることで解像度を改善する方式である。同社によれば、この世代ではCD(最小加工寸法)8nmが得られ、NXE系と比べて1.7倍小さいトランジスタ、2.9倍のトランジスタ密度を実現できるとされる。
開口数を上げるにはより大きなミラーが必要になる。さらに、光の入射角が大きくなると反射率が落ちる問題を避けるため、光学系はアナモルフィック(非対称)な設計になり、一方向に4倍、直交する方向に8倍という異なる縮小率を持つ。この結果、1回で露光できるフィールドの面積は従来機の半分になり、同じウェハを露光するのにショット数が2倍必要になる。ASMLは、TWINSCAN EXE:5000で毎時185枚を超えるウェハ処理が可能で、2025年に毎時220枚へ引き上げる計画だとしている。
解像度が上がることで、ASMLは複雑な回避策への依存を減らし製造工程を簡素化できるとしている。マルチパターニングの回数が減れば、工程数と検査回数、そして累積するばらつきが抑えられる。一方で、フィールドが半分になることに伴う設計とマスク側の対応、装置価格と設置環境の負担が導入判断を左右する。露光装置本体だけでなく、対応するマスクブランク、レジスト、計測、そしてフィールド分割を前提としたEDAまで周辺技術が同時に必要になる点が、この世代を見るときの論点になる。