ハイブリッドロケット

Hybrid Rocket

推進剤の一方を固体、もう一方を液体として別々に保持するロケット推進方式である。NASAの技術報告は、固体の炭化水素系燃料と液体酸化剤を組み合わせ、燃料表面を流れる酸化剤によって燃焼が進む方式と説明する。燃料と酸化剤が密に混ざらず燃焼が拡散律速であるため爆発しないとされ、推力が酸化剤の流量に比例するためスロットリングができる。比推力は固体ロケットモータより10〜15%高いとされている。

詳細

概要

ハイブリッドロケットは、燃料と酸化剤を異なる相で別々に保持するロケット推進方式である。NASAの技術報告は、固体の炭化水素系燃料(たとえばポリブタジエン系)と液体酸化剤(たとえば液体酸素)の組み合わせを挙げ、燃焼は燃料表面を流れる酸化剤の流れによって駆動されると説明している。固体ロケットモータのように燃料と酸化剤をあらかじめ混合した推進薬を用いる方式とも、双方を液体で供給する方式とも異なる。

技術的な要点

同報告は、燃料と酸化剤が密に混合されず燃焼が拡散律速であることから、爆発しないという安全上の特性を挙げている。この安全性を前提にできるため、遠隔操作や自動化された専用の製造設備、特別な取扱いや輸送の要件が不要になり、一般的な軽工業の設備で製造できる点をコスト面の利点としている。また推力が酸化剤の流量に比例するため、固体ロケットモータでは得られないスロットリングが可能である。比推力については、液体酸素と炭化水素を用いるエンジンと同等で、固体ロケットモータより10〜15%高いとしている。

位置づけ

上記の報告は観測ロケットへの適用を検討したものであり、安全性と低コストを根拠に、小規模な打上げ用途での実用性を論じている。