国際的に移転される緩和成果

Internationally Transferred Mitigation Outcomes (ITMO)

パリ協定6条2項に基づいて国家間で移転される緩和成果の単位。ホスト国が投資、能力構築支援、技術へのアクセスと引き換えに単位を売却し、購入国が自国の気候目標達成の不足分に充当する。発行から使用・移転までが国際登録簿で追跡され、二重計上を防ぐ仕組みが置かれている。

詳細

概要

パリ協定6条2項は、締約国が協力的アプローチによって緩和成果を国際的に移転することを認めている。UNFCCCの説明では、ホスト国は投資、能力構築支援、技術へのアクセスと引き換えに単位を売却し、購入国はこの単位(ITMO)を購入して自国の気候目標達成の不足分に充てる。

技術的な要点

同じ6条には、CMAの権限のもとで12名からなる6条4項監督機関が運営する国際的なクレジット制度(パリ協定クレジットメカニズム)も置かれている。こちらは各国が温室効果ガス削減で得たクレジットを他国の目標達成のために移転できるようにする仕組みである。6条2項の二国間・多国間の取り決めと、6条4項の国連監督下の制度は並存し、いずれも移転の追跡が前提になる。ITMOは国際登録簿によって発行から使用・移転まで追跡され、同じ削減量が複数の国の目標に二重に計上されないよう管理される。

産業での位置づけ

日本の二国間クレジット制度(JCM)を含め、6条の枠組みは国外で実施した削減プロジェクトを自国の目標に算入する経路を提供する。ディープテック事業にとっては、海外展開時に自社技術の削減量を資産化できるかどうかを決める制度的な前提であり、方法論の承認とホスト国の同意が事業計画の前提条件になる。