磁気共鳴画像法

Magnetic Resonance Imaging (MRI)

米国国立生体医工学画像研究所(NIBIB)の解説によれば、三次元の詳細な解剖学的画像を生成する非侵襲の画像技術である。生体組織を構成する水に含まれる陽子の回転軸の向きの変化を励起し検出する原理に基づく。強い磁石で陽子を磁場に整列させ、高周波電流をパルス状に印加して平衡から外し、高周波を切った後に陽子が再整列する際に放出されるエネルギーを検出する。X線やCTのような電離放射線を用いない点が特徴とされる。

詳細

概要

米国国立生体医工学画像研究所(NIBIB)の解説によれば、磁気共鳴画像法(MRI)は三次元の詳細な解剖学的画像を生成する非侵襲の画像技術であり、疾患の検出、診断、治療経過の監視に用いられる。その原理は、生体組織を構成する水に含まれる陽子について、回転軸の向きの変化を励起し検出することにある。

技術的な要点

同解説によれば、MRIは強力な磁石によって強い磁場をつくり、体内の陽子をその磁場に整列させる。次に高周波電流を患者にパルス状に印加すると陽子が刺激され、磁場の引きに逆らって平衡から外れる。高周波の場を切ると、陽子が磁場へ再整列する際に放出されるエネルギーをMRIのセンサが検出する。再整列に要する時間と放出されるエネルギー量は、分子の環境と化学的性質によって変わるため、医師はこの磁気的性質の違いから組織の種類を判別できる。撮像の際、患者は大きな磁石の中に入り、画像がぶれないよう静止している必要がある。陽子の再整列を速めるために、ガドリニウムを含む造影剤を静脈内に投与することがあり、再整列が速いほど画像は明るくなるとされる。

産業での位置づけ

同解説によれば、MRIは骨以外の部位、すなわち軟部組織の撮像に特に適しており、X線の電離放射線を用いない点でCTと異なる。脳、脊髄、神経、筋肉、靱帯、腱は通常のX線やCTより明瞭に描出されるため、膝や肩の損傷の撮像によく用いられる。脳では白質と灰白質を区別でき、動脈瘤や腫瘍の診断にも用いられる。放射線を使わないため、診断や治療のために頻回の撮像が必要な場合、とりわけ脳においては選択される撮像法となる一方、X線撮影やCTより費用は高い。特殊な形態として機能的MRI(fMRI)があり、認知課題の遂行中にどの脳領域が賦活するかを観察する。強い磁場は装置の外側にも及び、鉄や一部の鋼など磁化しうる物体に非常に強い力を及ぼすため、ペースメーカや植込み型除細動器などの体内デバイスを持つ人は装置に入るべきでないとされる。