Millimeter Wave (5G NR FR2) (FR2)
5G NR におけるミリ波は、3GPP が FR2 と呼ぶ周波数範囲を指す。3GPP TR 38.817-01 V16.1.0 は、FR1 を450MHzから6000MHz、FR2 を24250MHzから52600MHz と定義している。FR2 では広い帯域幅を確保しやすい一方、周波数が高くなるほど伝搬損失と遮蔽の影響が大きくなるため、アンテナと実装の設計が性能を左右する。
同 TR によれば、FR2 のチャネル帯域幅は50MHz、100MHz、200MHz、400MHz が規定され、サブキャリア間隔は60kHz と120kHz が用いられる。FR1 より広いチャネルを取れることが高スループットの根拠になる。端末の送信特性としては、送信ビームと受信ビームの対応関係を保証するビーム対応(beam correspondence)の要件が電力クラス(PC1からPC3)ごとに定められており、FR2 の運用がビームフォーミングを前提としていることを示す。チャネル帯域幅とサブキャリア間隔の組み合わせに応じて、最小ガードバンドが1,210kHz から9,860kHz の範囲で規定されている。
ミリ波の実装課題は、フェーズドアレイアンテナ、RF フロントエンド、実装基板、放熱といったハードウェア側に集中する。基地局と端末のいずれもモジュール単位での差別化余地が大きく、高周波デバイスや実装技術を持つ企業の事業機会になる。日本ではローカル5Gの帯域としても28GHz帯が割り当てられており、屋内や特定エリアへの局所展開が中心的な使い方になる。