Osteoarthritis
米国国立関節炎・筋骨格・皮膚疾患研究所(NIAMS)は、変形性関節症を、関節の組織が時間とともに壊れていく変性の関節疾患と説明している。関節炎のうち最も一般的な型であり、高齢者により多くみられる。
同研究所によれば、典型的な症状は関節の痛みと、安静や不動の後に短時間続くこわばりである。侵されやすい関節として手指の末端と母指の基部・末端、膝、股関節、頸部、腰部が挙げられている。症状の程度は個人差が大きく、日常生活にほとんど影響しない場合もあれば、著しい痛みと障害をもたらす場合もある。関節の損傷は通常は数年かけて緩やかに進むが、急速に悪化することもある。
発症の引き金は分かっていないとされる。進行すると、骨の端を覆う軟骨、腱と靱帯、関節の内張りである滑膜、骨、膝の半月板といった関節のあらゆる部位が損なわれる。軟部組織の損傷が進むにつれて痛み、腫れ、可動域の喪失が生じ、関節周囲の筋力低下がさらに関節への負担を増やす。関節の縁には骨棘と呼ばれる小さな骨の隆起が生じることがあり、骨や軟骨の断片が関節腔内に遊離することもある。
関節の内部で進む構造的な変化を対象とするため、関節内へ直接薬剤を投与する経路が治療手段の一つとして検討される領域である。