プラガブル光トランシーバ

Pluggable Optical Transceiver

通信装置のポートに抜き差しできる形状で標準化された、電気信号と光信号を相互変換するモジュールである。複数社が参加するMSAが機械寸法・電気インタフェース・伝送速度を規定することで、装置ベンダとモジュールベンダの分離とマルチベンダ調達を可能にし、世代ごとにレーン速度が引き上げられてきた。

詳細

概要

プラガブル光トランシーバは、スイッチやサーバのフロントパネルに挿抜して使う光送受信モジュールである。仕様は特定企業ではなく、複数社が参加するMSA(Multi-Source Agreement)が策定し、機械寸法、電気インタフェース、管理インタフェースを共通化することで、装置ベンダとモジュールベンダの分離とマルチベンダ調達を可能にしている。

技術的な要点

代表的な形状のひとつであるQSFP-DDでは、仕様書が「ホストに接続する8本の高速電気インタフェースを備えた新しいプラガブル形状を定義する」と記述している。世代ごとにレーンあたりの速度が引き上げられ、QSFP-DDは8レーン×50 Gb/s PAM4、QSFP-DD800は100 Gb/s PAM4、QSFP-DD1600は200 Gb/s PAM4に対応し、それぞれ400G、800G、1600Gのポート速度を実現する。既存のQSFPモジュールとの後方互換性を保ち、QSFP28と同等のポート密度を維持する点も設計要件とされている。高速化に伴い、消費電力と放熱、電気配線の損失が制約となる。

産業での位置づけ

データセンタのスケールアウト網では、ラック間・クラスタ間の接続をプラガブル光モジュールが担う。AI向けクラスタの大規模化により必要数が急増しており、シリコンフォトニクスによる集積と量産・検査工程の自動化が供給能力の鍵となっている。より低消費電力を狙う実装として、コパッケージドオプティクスなどプロセッサ近傍に光素子を配置する方式も並行して開発されている。