放射性同位体電源

Radioisotope Power System (RPS)

放射性同位体の崩壊熱を用いて宇宙機の運用に必要な電力を作る原子力技術である。米航空宇宙局(NASA)は、放射性同位体電源を熱によって宇宙機を動かすための電力を生み出す原子力技術の一種と説明し、プルトニウム238の自然な放射性崩壊を熱源とすると述べている。日射、温度、荷電粒子放射線、厚い雲や塵といった条件の変化にほとんど左右されずに長期のミッションで連続して動作する点が特徴で、余剰熱は極寒環境で機器を動作させるためにも使われる。

詳細

定義

放射性同位体電源(Radioisotope Power System、RPS)は、米航空宇宙局(NASA)の説明によれば、熱を用いて宇宙機を運用するための電力を作る原子力エネルギー技術の一種である。熱源にはプルトニウム238の自然な放射性崩壊が用いられる。

太陽光発電と異なる点

NASAは、放射性同位体電源が長期の宇宙ミッションにおいて連続して動作し、日射、温度、荷電粒子放射線、厚い雲や塵に覆われた地表条件といった変化からおおむね独立していると述べている。太陽光の届かない、あるいは届いても不安定な環境が対象となる領域である。

排熱の利用

同機関は、放射性同位体電源が生む余剰熱の一部を、極めて低温の環境で宇宙機の各系を動作させるために利用できるとしている。電力と保温という二つの役割を一つの熱源が担う構成になる。

実績

NASAによれば、アポロ計画の時代以降、24のNASAミッションが放射性同位体電源を搭載して飛行している。ボイジャー、ニューホライズンズ、キュリオシティ、パーサヴィアランスなどが現在も稼働中の例として挙げられている。