希土類永久磁石

Rare Earth Permanent Magnet

ネオジム・鉄・ホウ素を主成分とする焼結磁石に代表される、希土類元素を用いた高性能な永久磁石である。保磁力、最大エネルギー積、最高使用温度によって性能が特徴づけられ、電動車のトラクションモーターや風力発電機、ドローンやロボットの小型モーターに用いられる。

詳細

概要

希土類永久磁石は、希土類元素を含む高い磁気性能を持つ永久磁石で、代表例は焼結ネオジム磁石(NdFeB磁石)である。米エネルギー省(DOE)の供給網評価によれば、焼結NdFeB磁石の組成は重量比でおよそ希土類30%、鉄69%、ホウ素1%とされる。希土類分にはネオジムとプラセオジムのほか、高温用途ではジスプロシウムやテルビウムが加えられる。

技術的な要点

性能は、減磁のしにくさを表す保磁力、蓄えられる磁気エネルギーの大きさを表す最大エネルギー積、最高使用温度の3つで特徴づけられる。同報告書では、焼結NdFeBのグレードは概ね35〜52MGOeの範囲にあり、耐熱グレードは80〜220℃の範囲でジスプロシウム含有量に応じて変わるとされる。高温で使うほど高い耐熱グレードが必要になり、重希土類の使用量が増える。

産業での位置づけ

風力発電のダイレクトドライブ発電機や、電動車の同期トラクションモーターに用いられ、DOEはモーター1台あたり1〜2kgの磁石材料を要するとする。同報告書によれば、採掘段階では中国が58%、磁石製造では92%を占め、下流工程ほど生産が集中している。ドローンやロボットの小型モーターも同じ材料に依存する。

重希土類は資源が偏在するため、その使用量を減らす組成設計や微細組織制御の研究が各国で進められている。