タンデム太陽電池

Tandem Solar Cell

吸収する波長域が異なる二つ以上の光吸収層を積層し、太陽光スペクトルをより広く利用する太陽電池である。単接合セルより高い変換効率を狙える。ペロブスカイトとシリコン、ペロブスカイトとCIGS、III-V族とシリコンなど、異種材料の組合せが研究されている。

詳細

概要

タンデム太陽電池は、吸収する波長域が異なる複数の光吸収層を重ねた太陽電池である。NRELは変換効率の一覧において、二つの吸収層で太陽光スペクトルをより多く取り込むセルとして分類し、ペロブスカイト/シリコン、ペロブスカイト/CIGS、III-V族/シリコン、ペロブスカイト/有機といった異種材料の組合せを整理している。

技術的な要点

上部セルにバンドギャップの広い材料、下部セルにバンドギャップの狭い材料を配置し、短波長の光を上部で、透過した長波長の光を下部で変換する。二端子のモノリシック型では上下のセルに流れる電流を一致させる必要があり、中間接続層の設計と各層の膜厚制御が効率を左右する。四端子型は電流整合の制約が緩い一方、透明電極や配線が増えて構成が複雑になる。

産業での位置づけ

地上用では単接合シリコンの効率が理論上の限界に近づいており、さらなる上積みの手段としてタンデム化が有力視されている。CIGSやペロブスカイトは軽量で可撓性のある基板上に作製できるため、質量あたりの発電量が重視される宇宙用電源としても検討されている。実用化に向けては、変換効率だけでなく、屋外や軌道上の環境における耐久性と、量産時の膜厚均一性の確保が課題となる。