Tidal Stream Energy
潮汐によって生じる海水の流れ(潮流)の運動エネルギーを取り出して発電する方式である。European Marine Energy Centre(EMEC)の解説によれば、潮汐は主として地球・月・太陽の重力場の相互作用によって生じ、岬・入江・海峡といった地形や海底の形状によって水が狭い水路へ押し込まれると速い海流になる。潮流発電装置はこの海流の運動エネルギーを利用する。
EMECは潮流発電装置を、水中に沈めた風車におおむね相当するものと説明している。水の密度が空気より高いため、ブレードは風車より小さく回転も遅いまま相応の出力が得られるとされる。流れを絞って出力を高めるため、ブレードの周囲に集流装置(シュラウド)を設ける構成もある。EMECは潮流エネルギー変換装置(TEC)を6つの主要な型に整理しており、水平軸タービン、垂直軸タービン、振動水中翼(オシレーティング・ハイドロフォイル)、先端閉囲型(ベンチュリ)などが含まれる。振動水中翼方式では、揺動するアームに取り付けた水中翼の両側を潮流が流れることで揚力が生じ、その運動が油圧系を介して電力へ変換される。
IRENAは、海洋エネルギーの世界の累積導入容量が2024年末時点で494MWに達したとしている(https://www.irena.org/Energy-Transition/Technology/Ocean-energy )。同機関は潮汐由来の発電を、堰(バラージ)で干満差を利用する潮汐差方式、潮流方式、およびその複合に分類している。