time-of-flight ranging (ToF)
飛行時間測距(ToF)は、投光した光が対象で反射して戻るまでの時間を計測して距離を求める測距方式である。実装方式は、飛行時間を1回の計測で直接測る直接ToF(dToF)と、変調光の位相差から間接的に距離を導く間接ToF(iToF)に分かれる。
dToFは単一の計測で時間を測るため、アバランシェフォトダイオードのような高感度の受光素子を必要とする。少数の入射光子で判定しなければならず、画素を多数並べて高い空間分解能を得ることが難しい。一方iToFは、2次元イメージセンサで広く使われるピンドフォトダイオードのような小面積の受光素子で実装でき、高い深度精度、簡素な後段処理、高い空間分解能を得やすい。iToFでは、変調信号と同相および逆相で蓄積した電荷の比から位相を求める。強い背景光は同相・逆相の双方に共通の直流成分として重畳し誤差要因となるため、位相を4通りに変えて計測する4位相方式で背景成分を打ち消すのが一般的である。
iToFは既存のCMOSイメージセンサ技術を流用できることから量産に向く。dToFは高感度素子の集積化が鍵になる。いずれの方式でも、深度フレームの差分だけを検出して消費電力とデータ転送量を抑えるなど、回路レベルでの工夫が研究されている。