Vacuum Insulating Glass (VIG)
真空ガラス(Vacuum Insulating Glass、VIG)は、2枚のガラス板の間の空間を真空に排気した窓用ガラスである。ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)のWINDOW/THERM向け解析資料は、板と板の間の圧力を0.1mTorr(0.01Pa)未満とすると述べている。この圧力域では気体を介した熱伝導と対流がほぼ働かないため、中空層にアルゴンなどを封入する複層ガラスとは断熱の原理が異なる。
大気圧で板が接触しないよう、同資料は微小なスペーサすなわちピラーを一様な配列で、通常2〜5cmの間隔で配置するとしている。ピラーは点状の熱橋として働くため、その形状と配置が熱性能を左右する。真空を保つために周縁は恒久的に封止され、はんだガラスを用いる剛性の封止と、金属箔を用いる可撓性の封止の二方式が検討されている。放射による熱移動を抑えるために低放射面を組み合わせた構成も扱われている。
同資料の解析例では、厚さ6.452mmの真空ガラス構成で中央部の熱貫流率0.519W/(m2K)が得られ、木製サッシの窓では三層ガラスを上回る結果が示されている。薄く軽い構成で高い断熱性能が得られる点が、既存の単板ガラス窓の改修用途で着目される理由である。