Water Electrolysis
米エネルギー省の解説によれば、電気分解は電気を用いて水を水素と酸素に分ける工程であり、この反応は電解槽と呼ばれる装置の中で起こる。電解槽は電解質で隔てられた陽極と陰極を備え、電解質の種類によって系の中を伝導するイオン種と、水素が生じる仕組みが決まる。
同省は主な方式を三つ挙げている。固体高分子形(PEM)では、陽極で水が反応して酸素と水素イオンが生じ、水素イオンが固体の高分子膜を通って陰極へ移動し、電子と結び付いて水素分子になる。アルカリ形は電解質の中を水酸化物イオンが移動する方式で、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの液体アルカリ溶液を電解質とする装置は長年商用化されている。固体アルカリ交換膜を用いる新しい方式は実験室規模で有望とされる。固体酸化物形はセラミックスを用い、摂氏700〜800度という高い温度で動作するため、原子力をはじめとする外部の熱を利用して必要な電力量を減らせる。
同省は研究の目標として、水素1kgあたり2030年に1ドル(中間目標として2025年に2ドル)という費用目標を掲げ、さまざまな運転条件でのエネルギー効率の改善に取り組むとしている。製造費用は電力価格と設備の利用率に強く左右されるため、電力の調達条件、装置の耐久性、運転の柔軟性が事業の成否を決める。