Carbon Nanotube Electronics (CNT electronics)
Nature Reviews Electrical Engineering の総説「Chirality engineering for carbon nanotube electronics」(2024年、1巻149–162頁、DOI: 10.1038/s44287-023-00011-8)は、カーボンナノチューブ(CNT)を「グラフェンを丸めた筒状のナノ構造」と説明し、カイラリティ(巻き方)が電子的性質を決めるとしている。同総説は「CNTは電子デバイス中で金属、半導体、あるいは量子ドットとして振る舞いうる」と述べている。
応用の広がりについては「単一の抵抗やトランジスタから、複雑な機能をもつ論理・通信デバイス、薄膜およびフレキシブル・エレクトロニクス、センサー、インテリジェントシステムへ」進展したと整理している。高周波トランジスタでは「最大発振周波数306GHz、遮断周波数540GHz」といったテラヘルツ帯に届く特性が報告されている。
素子応用の要は純度である。同総説は「高純度の半導体型カーボンナノチューブの抽出」を性能確保に不可欠として、各種の分離手法を論じている。金属型が混在すると論理回路のオフ電流が増え、動作が成立しなくなるためである。
ウエハー上へ高い密度と方向で整列させる工程技術も、量産化の条件として研究が続いている。