電気化学式積層造形

Electrochemical Additive Manufacturing (ECAM)

電解液中の金属イオンを局所的に電析させて金属構造を作る積層造形。作用極(基材)で金属イオンを還元し、対極で補充する電気化学セルとして構成する。レーザー方式と異なり高温で溶融させる必要がなく、熱工程が不要なため装置を安価かつ安全にできるとされる。

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Scientific Reports に掲載された論文「Multi-metal 4D printing with a desktop electrochemical 3D printer」(DOI: 10.1038/s41598-019-40774-5)は、電気化学式積層造形(ECAM)を「電解液中の金属イオンを局所的に電析させて金属構造を作る」手法と説明している。

装置は三電極系として構成される。ポテンショスタットが一定電位を印加して作用極(基材)で銅イオンやニッケルイオンなどを還元し、対極が酸化して消費されたイオンを補い、参照極が電位を制御する。

レーザー粉末床溶融結合や指向性エネルギー堆積といった方式との決定的な違いは温度にある。同論文は「熱工程を必要としないため、システムを低コストかつ安全にできる」と述べている。高温で金属を溶融させないため、熱応力や熱変形、粉末の取り扱いに伴う課題を避けられる。

ノズルと基材の間に電解液のメニスカスを保つ方式では、「電解液の水頭圧を表面張力と背圧で釣り合わせる」ことで安定した液柱を維持し、熱融着によらない制御された堆積を可能にする。