FMCW LiDAR

frequency-modulated continuous-wave lidar (FMCW)

周波数を直線的に掃引した連続波レーザ光を送信光と局部発振光に用い、戻り光との光ミキシングで生じるビート信号の周波数から距離を求める測距方式。コヒーレント検波によって光のドップラー周波数シフトを直接検出できるため、距離と視線方向速度を同時に取得でき、外来光への耐干渉性も高い。

詳細

概要

FMCW LiDARは、周波数を直線的に掃引(チャープ)した連続波レーザ光を送信光と局部発振光の双方に用いる測距方式である。対象から戻った光を局部発振光と光ミキシングし、生じたビート信号(中間周波信号)の周波数から距離を求める。三角波状の周波数変調を用いると、送信波と受信波の間に往復遅延に比例した周波数差が生じる。

技術的な要点

受信までの遅延τに対応して中間周波信号の周波数が決まり、そこから距離Rを算出する。検出は光ミキシングとバランス検波の組み合わせで行い、この構成を前提としたライダー方程式が導出されている。コヒーレント検波は光のドップラー周波数シフトを直接測れるため、移動物体の視線方向速度を距離と同時に得られる。これは、反射光の強度と到達時刻のみを扱う直接検出方式にはない性質である。

産業での位置づけ

局部発振光と干渉した成分のみが信号となるため、背景光や他機からの光に対する耐干渉性に優れ、感度も高い。半導体レーザの周波数掃引の直線性が測距精度を左右するため、掃引の線形化や補正が実装上の主要課題となる。自動運転向け測距や振動計測など、距離と速度の同時取得が価値を持つ用途で採用が検討されている。