Maritime Autonomous Surface Ship (MASS)
国際海事機関(IMO)が検討を進める、船上の人の関与を減らした船舶。IMOは国際的に合意された定義の策定を優先課題のひとつと位置づけており、規制スコーピング作業では自律度を4段階に区分して整理している。
第1段階は、自動化された処理と意思決定支援を備えた船で、船員が乗船してシステムを運用し、一部は監督なしに動作する。第2段階は、船員が乗船したうえで遠隔操船される船で、乗船者が遠隔操作者から操船を引き継げる。第3段階は、船員が乗船せずに遠隔操船される船である。第4段階は完全自律船で、船のオペレーティングシステムが自ら判断し行動を決定する。段階が上がるほど、通信途絶時の挙動、遠隔監視の体制、責任の所在といった論点が重くなる。
IMOの委員会は、すべての自律度を対象とする目標指向型の「MASSコード」を整備することが最善の規制手法になり得るとし、加盟国に対して進め方の提案を求めている。規制の枠組みが固まる前段階にあるため、関連技術を扱う企業の評価では、実証の水準に加えて、どの自律度と船種を狙い、旗国や船級協会との調整をどこまで進めているかを確認する必要がある。