Medical Radioisotopes
World Nuclear Association の解説によれば、核医学は、ある臓器の機能についての診断情報を得るため、あるいは治療のために放射線を用いる分野であり、放射性同位体を使う診断手技はすでに日常的なものになっている。放射線治療はがんをはじめとする疾患の治療に用いられ、標的とする細胞を弱らせるか破壊する。同解説は、核医学の処置が年間5,000万件を超えて行われており、ラジオアイソトープの需要は増えているとしている。先進国ではおよそ50人に1人が年に一度、診断目的の核医学を利用し、治療目的の利用はその10分の1程度だという。
同解説によれば、診断用途で中心となるTc-99mは、原子炉で製造されるMo-99(半減期66時間)を収めたジェネレータから供給される。Mo-99が崩壊してTc-99mになり、必要なときに生理食塩水で洗い出して使う。ジェネレータは2週間程度で製造元に返却して詰め替える。同様のジェネレータ方式は、PET用のRb-82をSr-82から得る場合にも使われる。PETではサイクロトロンで製造した核種を用い、F-18のような加速器製造核種の利用が広がっているが、サイクロトロンから2時間以内の範囲で処置を行う必要があるため、Mo/Tc-99mに比べて使える場面は限られると同解説は指摘する。一方でTc-99mのような主要核種は、原子炉なしには実用的な量を製造できないとされる。
同解説は、医療機器の滅菌もラジオアイソトープの重要な用途であるとしている。診断ではPETとCTを組み合わせたPET/CTの普及に伴って加速器の役割が増しており、治療用途は件数こそ少ないものの重要な位置を占める。
関連する用語として [[radioligand-therapy]] がある。