海洋アルカリ度増強

Ocean Alkalinity Enhancement

海水のアルカリ度を人為的に高めることで大気中の二酸化炭素を海洋へ取り込ませる、海洋由来の二酸化炭素除去(CDR)手法である。全米アカデミーズの2022年報告によれば、粉砕したケイ酸塩岩や炭酸塩岩、またはその溶解生成物を表層海洋に加えるとアルカリ度が増し、二酸化炭素が重炭酸イオンおよび炭酸イオンへ変換されてpHが上昇する。電気化学的に水酸化ナトリウムを生成し、大気中の二酸化炭素を重炭酸塩として引き込む方式もある。岩石風化による自然のアルカリ度増加では、マグネシウムまたはカルシウム系鉱物の溶解1モルあたり少なくとも1.5モル、炭酸塩鉱物では0.5モルの二酸化炭素が除去される。大気中の二酸化炭素の除去に加え、海洋酸性化を打ち消す効果も併せ持つ。