運行設計領域

Operational Design Domain (ODD)

自動運転システムが機能するよう設計された運行条件の範囲。ISO 34503は、この条件を静的属性と動的属性からなる階層的な分類体系で記述することを求めており、主にレベル3と4のシステムを対象とする。レベル5は制限のない領域を持つ扱いになる。

詳細

概要

自動運転システムが正常に動作するよう設計された運行条件の集合を指す。道路種別、天候、時間帯、交通状況などの条件で境界を定義し、その外側ではシステムを作動させないか、運転者への引き継ぎや最小リスク状態への移行を行う。ISO 34503:2023 は、この領域を記述するための要求事項を定めた国際規格である。

技術的な要点

ISO 34503 は、運行条件を表す階層的な分類体系(タクソノミ)の要求を定める。対象となるのは、自動運転システムが動作するよう設計された静的属性と動的属性の両方である。適用範囲は主にレベル3および4の自動運転システムであり、レベル5は運行領域に制限がないものとして扱われる。一方でこの規格は、各属性を検証するための試験手順や、走行中に領域内外を判定する監視の要求までは含まない。

産業での位置づけ

同規格は、安全性の論証を作る開発者、自動運転システムの能力を定義する製造者に加えて、どこで運行できるかを理解したい保険会社や規制当局といった関係者を想定した文書である。運行設計領域の広さがそのまま事業の展開可能な地理と稼働率を決めるため、自動運転事業の評価では、公表されているレベルよりも領域の記述の具体性を見るほうが実態に近い。