光地上局

Optical Ground Station (OGS)

衛星や探査機とレーザで通信・測距を行う地上設備である。望遠鏡、レーザ光源、光子検出器で構成され、雲の影響を避けるため高標高地に置かれる。欧州宇宙機関の光地上局は静止軌道・低軌道の衛星や月との光リンクを確立している。雲による遮断が可用性の制約となるため、複数地点への分散配置が前提となる。

詳細

概要

光地上局は、衛星や探査機との間でレーザ光を用いた通信や測距を行うための地上設備である。望遠鏡、レーザ光源、光子検出器などで構成され、大気の影響を抑えるために高標高で晴天率の高い地点に設置される例が多い。電波の地上局と異なり、狭いビームを相手方へ正確に向け続ける必要がある。

技術的な要点

欧州宇宙機関(ESA)がテネリフェ島のテイデ天文台(標高約2,400m)に置く光地上局は、ドーム内に極低温冷却された口径1mの望遠鏡を備え、チタンサファイアレーザと高性能の光子検出器を組み合わせている。雲層より上に位置することが、光リンクを成立させるうえで有利に働く。同局は静止軌道および低軌道の衛星、さらに月との間で光リンクを確立した実績を持ち、スペースデブリや地球近傍小惑星の追跡にも使われている。

産業での位置づけ

同局では、島と島の間の自由空間を介して光子の性質を再現する量子テレポーテーションの距離記録が達成されており、量子通信の実験基盤としても機能してきた。衛星光通信を商用サービスとして運用する場合、雲による遮断が可用性の制約となるため、気象条件の相関が小さい複数地点に地上局を分散配置する設計が前提となる。