Optical Inter-Satellite Link (OISL)
JAXAの光衛星間通信システムLUCASは、波長1.5μmの目に見えないレーザ光を用いて宇宙空間で通信を行う。低軌道の先進レーダ衛星「だいち4号」と、静止軌道の光データ中継衛星との間で通信し、両者の距離は約40,000kmある。
JAXAが2025年1月に公表した成果では、通信光波長1.5μm帯、通信速度1.8Gbpsでの超大容量ミッションデータ伝送に成功した。前世代のデータ中継技術衛星「こだま」の伝送速度240Mbpsに対して7.5倍にあたる。電波ではなく光の帯域を活用することで、より多くの情報を送ることができるとされている。
低軌道衛星は地上局の可視範囲を通過する時間が限られるため、取得したデータを降ろす機会そのものが観測事業のボトルネックになる。静止軌道の中継衛星を経由できれば、この制約が緩和され、データを地上へ届けるまでの時間を短縮できる。光通信端末は精密な捕捉追尾と指向を必要とするため、小型化と量産性が実用展開の課題になる。電波と違って周波数の割当調整を必要としない点も、多数機を運用する事業者には利点となる。一方で地上との直接リンクに用いる場合は雲による遮断を受けるため、地上局の分散配置が前提になる。