Overhead Persistent Infrared (OPIR)
上空常時赤外監視(OPIR)は、衛星に搭載した赤外センサによって広域を絶え間なく観測し、ロケットや火災などの高温イベントを検知する仕組みを指す。米政府説明責任院(GAO)の報告では、OPIRセンサは弾道ミサイル発射の早期警戒を提供するとともに、他の防衛・情報任務にも寄与するものと説明されている。
一定間隔で画像を取得する従来型の地球観測と異なり、同一領域を連続的に見続けることで、発生した熱源イベントの検知時刻と時間変化を捉える点に特徴がある。このため、観測の時間分解能と検知感度、常時取得されるデータの伝送・処理体制が設計上の要点となる。GAOによれば、米国は既存の宇宙配備赤外システムから次世代のOPIRシステムへの移行を進めており、防衛・情報コミュニティはOPIRセンサから得られるデータに依存している。
従来は政府主導の大型プログラムが中心であったが、赤外センサと衛星バスのコスト低下を背景に、山火事の発火検知や産業設備の監視といった民生用途を狙う商用事業者も現れている。防衛と民生の双方に適用される典型的なデュアルユース領域であり、取得したデータをどう業務判断に接続するかが事業上の焦点となる。