静止軌道に赤外線イメージングセンサーを配備し、地球を継続的に観測する体制の構築を目指す米国のスタートアップである。最初のプロダクトである Fire Sentry は、静止軌道からの連続監視によって山火事を発火直後に検知し、延焼の様子を追跡することを狙う。従来の地球観測が一定間隔のスナップショットにとどまるのに対し、同社は連続的な運用インテリジェンスへの転換を掲げる。想定用途は山火事検知のほか、ミサイル発射検知や戦域把握といった防衛分野、気象観測、産業設備の監視、AIによる予測など民生・防衛の両面にまたがる。2026年8月3日に発表したプレシードラウンドの資金は、初期の撮像センサー開発と、商用・政府顧客との初期パートナーシップの拡大に充てるとしている。
創業の背景
Orbital Sentryは米国ワシントンDCを拠点とするディープテック企業で、共同創業者のMark Keremedjiev氏(CEO)はPlanetでTanager-1ミッションを率い、米国の防衛・情報機関向けの宇宙システムにも携わった。共同創業者のElizabeth Foughty氏(CBO)はNASA、RMS、CAPE Analytics、Planet Labsでの経験を持つ。2026年1月に公開した創業者の文章によれば、同社は2025年夏から本格的に活動している。創業の動機について同社は、山火事が1,000億ドル規模の問題である一方、リアルタイムで継続的なデータを提供する手段がなく、静止軌道からの常時赤外線観測が必要だと説明している。