Power Purchase Agreement (PPA)
電力購入契約(PPA)は、第三者である事業者が再生可能エネルギー設備を設置・所有・運営し、需要家がその電力をあらかじめ定めた単価で購入する契約である。米環境保護庁(EPA)の解説では、需要家は設備の初期投資や保守負担を負わず、事業者側が税額控除などの優遇措置を活用できるため、需要家の電力コストを下げうるとされる。
EPAによれば契約期間は一般に15〜20年で、単価は固定または段階的に上昇する設定が用いられる。設備を需要家の敷地内に置きメーターの内側で電力を供給するオンサイト型と、設備と需要地点が離れているオフサイト型がある。後者は小売市場の自由化や第三者供給を認める制度が前提となる。契約では、発電に伴う環境価値、すなわち再生可能エネルギー証書(REC)の帰属先を明示し、需要家が再生可能電力の使用を主張する場合には証書の償却まで取り決める必要がある。
企業の脱炭素目標を背景に、複数の需要家が長期の固定価格で再エネ電源を確保する手段として利用が広がっている。案件の価格や条件を比較・仲介する市場プラットフォームも登場し、開発事業者と需要家を結ぶ取引基盤が形成されつつある。