RISC-V Instruction Set Architecture
プロセッサの設計と実装の基本的な取り決めを定めるオープン標準の命令セットアーキテクチャ(ISA)。RISC-V Internationalは、仕様が無償で一般に公開されており、仕様・拡張・関連文書は会員が共同で策定し、批准し、維持していると説明している。
仕様は基本となるユーザレベルISA(Volume I)と特権アーキテクチャ(Volume II)に分かれ、これに圧縮命令などの拡張が加わる構成になっている。文書には成熟度の段階が定義されており、Draft/Development(変更されうる)、Stable(変更範囲が限定される)、Frozen(重大な問題への対応のみ変更)、Ratified(変更不可。必要な修正は後続の拡張で扱う)の順に進む。批准後は仕様が固定されるため、実装側は互換性の前提を置いて設計できる。
命令セット自体の利用に制約が少なく、必要な拡張だけを選んで実装できるため、用途を絞ったアクセラレータや組込み向けプロセッサで採用しやすい。一方で採否を分けるのはコンパイラ、OS、デバッグ環境、検証IPといった周辺の成熟度であり、これらを供給する層に事業機会が生じている。特定ベンダに依存しない設計基盤を確保する動きとも結びついている。