スコープ3排出量

Scope 3 emissions

企業の自社操業と購入電力以外、すなわちバリューチェーン上で生じる温室効果ガス排出を指す。GHGプロトコルのScope 3基準は上流・下流にわたる15のカテゴリを定めており、多くの企業では総排出量の大半がこのスコープ3に由来するとGHGプロトコルは述べている。

詳細

概要

GHGプロトコルは企業の排出を三つのスコープに分けている。スコープ1は自社の操業から直接生じる排出、スコープ2は購入した電力に伴う排出、スコープ3はそれ以外のバリューチェーン全体の排出である。スコープ3は購入した物品から販売した製品の廃棄までを含み、GHGプロトコルは企業の総排出量の大半がスコープ3に由来すると述べている。

技術的な要点

2011年に公表されたCorporate Value Chain (Scope 3) Standardは、バリューチェーン排出量を算定する国際的に受け入れられた唯一の方法論とされる。上流と下流に分かれた15のカテゴリで構成され、購入した製品・サービス、輸送、出張、販売した製品の使用・廃棄などが該当する。算定の難しさは一次データの入手にある。多くの企業は支出額に排出原単位を乗じる方式から始めるが、削減の効果を数値に反映させるにはサプライヤーからの実測データへの移行が必要になる。

産業での位置づけ

スコープ3の開示要求が広がるにつれ、サプライチェーンからのデータ収集、製品単位のカーボンフットプリント算定、原単位データベースの整備を担う事業が成立している。素材や部品を供給するディープテック企業にとっては、顧客企業のスコープ3を減らせることが調達上の要件になりつつある。