群ロボティクス

Swarm Robotics

アリや鳥の群れに見られる現象をロボットへ適応させる分野である。多数の単純で低コストなロボットが中央の制御主体なしに自己組織化・自律・協力・協調し、拡張性と柔軟性、頑健性を備えた系をつくる。通信はロボット同士が直接やりとりする直接型と、環境を介する間接型に分かれる。用途は家庭内の作業から軍事的な任務まで広い。

詳細

概要

群ロボティクスは、アリや鳥の群れといった自然界の群れに見られる現象をロボットへ適応させる新興の分野である。arXiv に公開された総説は、拡張性・柔軟性・頑健性を備えた系を形成することをこの分野の目標として整理している。

技術的な要点

群を構成するロボットは自己組織化、自律性、協力、協調をロボット同士の間で示す。制御を担う中央の主体は存在せず、通信はロボット同士が直接やりとりする直接型と、環境を介してやりとりする間接型のいずれかによる。コストと設計の複雑さを低く保つことが前提とされ、その結果として自然界の群れに近い性質の系が目指される。

産業での位置づけ

応用の範囲は家庭内の単純な作業から軍事的な任務まで広い。個体の能力を高めるのではなく多数の安価な機体を協調させて能力を得る考え方であるため、機体の損耗を前提とする用途や、単独では到達できない広がりをもつ作業との相性がよい。中央の制御主体を置かない構成は、通信が妨害され途絶える環境で系全体が停止しない性質にもつながる。個体の高性能化ではなく多数の安価な機体の協調によって能力を得る方針のため、一定の損耗を前提とする用途と整合する。