垂直外部共振器面発光レーザー

Vertical External Cavity Surface Emitting Laser (VECSEL)

利得チップと外部の出力鏡で共振器を構成する面発光の半導体レーザー。半導体ディスクレーザーとも呼ばれる。強度を一定に保ったまま励起スポットと共振器モードの径を広げることで出力を素直に増やせ、回折限界に近いガウシアンビームが得られる。発振波長はバンドギャップ設計で選べる。

詳細

Light: Science & Applications の総説「Recent advances in ultrafast semiconductor disk lasers」(DOI: 10.1038/lsa.2015.83)は、VECSEL(半導体ディスクレーザー、SDL)について「レーザー共振器は利得チップと外部の出力カプラ(OC)によって構成される」と説明し、これにより「回折限界に近い高品質な円形ビーム(典型的にはガウシアン TEM00)」が得られるとしている。

出力の拡大については「利得チップ上の共振器モードと励起スポットの径を、強度を一定に保ったまま大きくする」ことで達成できるとされ、その理由を「非常に薄い半導体層の中で熱が下部のヒートシンクへ向かって一次元的に流れる」ことに帰している。

効率の面では「低輝度のダイオードレーザーアレイから基本ガウシアンビームへの効率的なモード変換器」として働き、光‐光変換効率は40%を超えるとされる。

波長の自由度も特徴である。「発振波長はバンドギャップ工学によって設計できる」とされ、モード同期SDLでは中心波長665nmから2μm、連続波動作では391nmから5.3μmまでが報告されている。共振器内に非線形結晶やエタロンを置けるため、波長変換や狭線幅化にも適する。