Anomaly Detection
異常検知は、データ集合の中から大多数と異なる振る舞いを示す少数の事例を特定する技術である。深層異常検知に関するレビュー論文(arXiv:2007.02500)では、異常検知は外れ値検知や新規性検知とも呼ばれ、複数の研究分野で数十年にわたり研究が続く分野であると位置づけられている。
同レビューは、異常検知には固有の問題の複雑さと課題があり、それらに対処するには高度な手法が必要だと指摘する。深層学習を用いる手法については、3つの大分類と11の細分類からなる体系に整理し、各手法の着想、目的関数、前提となる仮定、利点と欠点を比較している。手法ごとに置く仮定が異なるため、対象データの性質と、異常のラベルがどの程度得られるかに応じて選択する必要がある。
設備点検画像からの欠陥抽出、生体情報からの臨床的悪化の予兆検出、軌道や通信データにおける逸脱の検出など、正常時のデータが大量に得られる一方で異常が稀な領域で使われる。運用では、見逃しの低減と誤検知(false alert)の抑制の両立が課題になる。
評価にあたっては、異常の定義そのものが運用に依存するため、現場の判断基準と整合した指標設計が必要になる。