Autoimmune Disease
米国国立環境衛生科学研究所(NIEHS)は、健康な免疫系は疾病と感染から身体を守るが、免疫系が正常に働かなくなると健常な細胞、組織、臓器を誤って攻撃するとし、この攻撃を自己免疫疾患と呼んでいる。攻撃は身体のどの部位にも及びうるもので、身体機能を弱め、生命を脅かすことさえある。
NIEHS は、科学者が80を超える自己免疫疾患を把握しているとする。1型糖尿病、多発性硬化症、ループス、関節リウマチのようによく知られたものがある一方、まれで診断の難しいものもあり、そうした疾患では患者が適切な診断に至るまで何年も苦しむことがあるとされる。これらの疾患の多くには治癒法がなく、症状を和らげるために生涯にわたる治療を要するものもある。発症については、遺伝的要因と環境要因の相互作用から生じる可能性が高いと研究は示している。
NIEHS は、特定の環境曝露と接触した人で自己免疫疾患がより多く見られるとし、同研究所と国家毒性プログラムが遺伝的要因と環境的要因の解明に取り組んでいることを挙げている。疾患数が80を超えて多様であること、多くに治癒法がなく長期の治療を要することは、対象疾患ごとに標的と評価指標を定める必要があることを意味する。診断の遅れが生じやすい点も、診断技術と治療薬の双方が開発の対象となる背景にある。