Microfluidics
NISTが主催したマイクロ流体標準化ワークショップの報告は、この分野を「相互に接続された微小流路の網目構造を用いて流体を精密に制御・操作する」ものと説明している。化学物質の前処理と分析を集積するマイクロ全分析システム(μTAS)の構想から、モジュール化が期待される今日のラボオンチップへ発展した経緯が整理されている。
主要な適用先として、体外診断、ポイントオブケア検査、オルガンオンチップ、医薬品研究、食品分析、生体医工学的診断が挙げられている。標準化の議論では、マイクロ流体ポートの間隔を1.5 mmグリッド(代替として3 mmグリッド)とする案、自動分注機器との互換性から事実上の標準になっている4.5 mmのポートピッチ、ビルディングブロックの寸法の基礎となる15 mmの体系などが示された。
同報告は商用化の障壁として、顧客ごとに設計が独自で既存設計を再利用できず製造が不必要に高コストになること、各社が独自の方法で性能を測るため第二の供給元を認定できる試験プロトコルがないこと、流体・電気・光の接続方式が標準化されていないことを挙げている。設計と製造の分離が進みにくく、量産移行の段階で資本と時間を要する構造になっている。