Organoid
Nature Reviews Drug Discovery に掲載されたレビュー(Wang、Villenave、Stokar-Regenscheit、Clevers ほか、2026年)は、オルガノイドを幹細胞に由来する三次元構造であり、対応する組織の構造的・機能的な主要な側面を再現するものと説明している。従来の二次元培養と比べて、ヒトの生理をより近く反映するとされる。
同レビューは、多能性幹細胞から作る方法と、組織由来の幹細胞から作る方法の双方を整理している。三次元の培養環境のなかで細胞が自律的に配置し、組織に似た複雑な構造を形成する点が特徴である。用途としては疾患メカニズムの解析、薬剤の有効性評価、安全性・毒性の評価が挙げられる。患者由来のオルガノイドを用いれば、個々の患者における薬剤応答を評価しうるとされる。一方で、創薬の工程に本格的に組み込むには、規制上の位置づけを含めて解決すべき課題が残ると同レビューは指摘している。
ヒト由来の評価系への関心を背景に、培養基材、自動化された培養・解析装置、患者由来検体のバンクなど周辺技術を含む領域として扱われている。評価系として使う以上、再現性と標準化をどう担保するかが実用上の論点になる。