4値パルス振幅変調

Four-level Pulse Amplitude Modulation (PAM4)

4つの電圧レベルを用いて1シンボルあたり2ビットを伝送する多値パルス振幅変調方式。同じチャネル帯域で従来のNRZの2倍のデータレートを得られる一方、レベル間の判別しきい値が狭まって信号対雑音比が劣化するため、前方誤り訂正(FEC)との併用が前提となる。

詳細

概要

PAM4は、Keysightの技術解説によれば「4つの電圧レベルを用いて1クロックあたり2ビットを伝送し、従来のNRZ信号方式に対してデータレートを倍増させる」変調方式である。NRZが2値であるのに対し4値を用いるため、シンボルレートを変えずにビットレートを2倍にできる。すなわち「チャネルに追加の帯域を要求せずにデータレートを倍増する」点が採用理由となる。

技術的な要点

電圧レベルが増えることで、ビットを判別するしきい値どうしの間隔が狭くなる。同解説は「リンク帯域に対してデータレートを倍にする代償として信号対雑音比が低下する」と述べており、アイ開口はNRZより小さくなる。またアイパターンは3つに分かれるため、レベルの線形性やスキューの評価が必要になる。ビット誤り率を実用水準に保つには前方誤り訂正(FEC)の併用がほぼ必須で、送受信側の等化やクロックデータリカバリの設計も難度が上がる。

産業での位置づけ

高速イーサネット、光トランシーバ、SerDes IPで広く採用され、パッケージ内のダイ間接続にも用いられる。生成AI向けデータセンタでは1レーンあたり200Gbps級への高速化が進み、電気配線の損失限界に近づくことから、光接続への切り替え点を決める要因の一つとなっている。